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藻場通信

磯焼けの海を海藻の

藻場通信 vol.7

 藻場通信をご覧いただきありがとうございます。今回(7月6日の映像より)紹介する函館の海は荒れているのか、海水が濁り、コンブも大きく揺れています。せっかく大きくなったコンブですので、時化などに負けることなく、もっと大きくなってほしいと思います。

 

 これまでは、主にコンブのことを中心に紹介してまいりましたが、今回はコンブを映しているカメラについてお伝えしたいと思います。

 2020年11月にコンブのための施設を設置してから、日々のコンブの様子をご覧いただいていますが、このカメラは2017年9月から現在と同じ場所に設置されています。設置しているカメラは、弊社ホームページの「水中環境コンテンツ」内のリアルタイム水中カメラと同じもので、弊社が技術開発し設置したものです。

 弊社マリンラボ(函館市国際水産・海洋総合研究センター内)では、2015年から光ファイバを使って海の中の環境を調べる試験を行っており、マリンラボから約400m離れたカメラ設置箇所近くまで光ファイバケーブルを敷設しています。

 その光ファイバケーブルを使って、水中の映像をリアルタイムで見るための試験を2017年2月に始めました。イーサーネットケーブル、光ファイバケーブル等でマリンラボ内のパソコンと接続したネットワークカメラを、防水の入れ物(カメラハウジング)に入れて(写真左側)海の中に設置し試験を開始しました。

試験開始時のシステムの概要

 

 その状態でもパソコンからパン、チルト、ズームなどカメラの操作が可能で、リアルタイムで水中映像を見ることができました。その後、カメラハウジングの製作(写真右側)や様々な改良を重ね、同年9月に耐久性を検証するため現在の外海に面した護岸の付け根付近に設置し、現在と同じようにホームページでの映像公開を始めました。

 

2017年2月、最初の試験時のハウジング(別のカメラのハウジングを活用)(左)、弊社で製作したカメラハウジング(右)

 

 荒天時に弊社ホームページを訪れていただいた方はご覧になったかもしれませんが、カメラ設置箇所は外海に面するため、まるで洗濯機で洗われているかのような激しく渦巻いた環境にあることがままあります。そのため、これまで一度だけ時化で水中のケーブルが切れてしまうトラブルがありました。それ以外はカメラ本体やハウジングにこれまで大きなトラブルはなく、定期的なメンテナンスだけで現在も映像を送り続けいています。ケーブルの切断は、ケーブルを保護するための管を工夫することで、その後問題は起きていません。

 今後も故障などが起きず、カメラ前のコンブの姿をはじめ、海の中の様子を送り続けて欲しいと願っています。

 

次回は、8月25日公開の予定です。

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