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2009年08月25日

貴重種と外来種

先日、業務で道東の河川に行った際、タンチョウの足跡を発見しました。そして、その足跡の周辺でウチダザリガニの殻も発見しました。タンチョウがウチダザリガニを食べているようです。


タンチョウの足跡

 

ウチダザリガニの殻

 

タンチョウは、『環境省RDB』において『絶滅危惧Ⅱ類』に指定され、絶滅の危険が増大している種と考えられており、『北海道RDB』においても、『絶滅危惧種』に指定されています。

一方、ウチダザリガニは、『特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律』において『特定外来生物』に指定されているほか、『外来種ハンドブック (日本生態学会編集)』において『日本の侵略的外来種ワースト100』に指定されています。

ウチダザリガニは、もともと食用のためアメリカから人為的に持ち込まれた種ですが、在来種であるニホンザリガニに対する影響が大きく、特定外来生物に指定され、現在ではすっかり悪者になっています。しかし一方では、貴重種であるタンチョウの重要な食料にもなっています。

アライグマ』も『セイヨウオオマルハナバチ』も『ウチダザリガニ』も、すっかり悪者ですが、彼らが日本にやってきた経緯を考えると、現在おかれた状況は、なんだかやっぱり悲しいです。

 

前河 栄二

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