私は、趣味でパソコンとソフトシンセサイザーを使った音楽制作をしています。音楽制作は、自分が作りたい曲に合った“音”を作るところから始めるため、たくさんの楽器音とシンセ音源を試聴します。
そして曲を繰り返し作っていると、音楽を深く聴く力が知らず知らずのうちに向上し、音楽を聴く楽しさがわかるようになりました。
そこで、音楽を作るためや演奏するための知識ではなく、私流の音楽を「聴く」楽しみ方を紹介したいと思います。
はじめに、音楽の基本要素をお話します。音楽は、基本的にメロディ(旋律)、コード(和音)、リズム(律動)の三要素から作られていて、バンド構成で例えると、旋律=ヴォーカル、和音=ギター&ベース、律動=ドラムの三要素です。
続いて、旋律以外の和音と律動に注目して音楽を聴いてみてください。和音と律動だけで曲の展開が変化していくことに気付くかと思います。
もしかしたら、「律動(ドラム)は聴こえる、和音(ギター&ベース)のギターは聴こえるがベースはどこだ?」となる方がいるかもしれません。以前、友人から「ベースって聴こえないし、いらないよね」と言われた事があり、その曲を試しに聴いてみましたが、私にはベース音がはっきりと聴き取れたことがあります。ベース音は聴こえているはずなのに聴きとれていない人がいることが、この時わかりました。
次に音楽を聴く最大のポイントは、楽器の音を先ず知ることだと私は思っています。自分の好きな曲で使用されている楽器とその音を知ることで、更に広く深く曲を聴き取ることができ、曲の展開によって「楽しい」、「悲しい」、「元気が出る」等の感情が、歌詞が無くとも伝わってくると思います。
これらのポイントをふまえ、旋律、和音、律動をまとめて聴いてみましょう。和音と律動が音楽全体を作り、旋律が音楽に彩色を施します。さらに、旋律に歌詞が加わり、曲のもつ感情がわかりやすく伝わります。音一つ一つに注目して音楽を聴く事が、私流の音楽を「聴く」楽しみ方です。
以上、私流の音楽を「聴く」楽しみ方でした。みなさんも、ぜひお試しください。