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2018年06月21日

自生する百合の美しさに魅了されて

 6月から7月にかけて、開花の最盛期を迎えているひとつにエゾスカシユリがあります。北海道の海岸草地や山地の岩場などに生える多年草で、北海道の夏を代表する花として良く知られています。ユリは横向きに咲くものが多いのですが、エゾスカシユリは上向きに花をつけます。草丈は30~60cmぐらいで、鮮やかな花被片に濃橙色のそばかすのような斑点があり、基部付近が細く隙間ができるのが特徴です。その隙間からオシベが見える、つまり透かして見えるので、この名の由来のようです。

 

 北海道のオホーツク沿岸には規模の大きい本種の群落があり、ほかにもエゾキスゲ、センダイハギ、エゾノシシウドなど色鮮やかな美しい花を咲かせる野生植物が数多く生育しています。そうしたその地方特有の植物からなる海岸近辺の草原地帯を原生花園と呼び、斜里町の以久科原生花園、小清水町の小清水原生花園、北見市のワッカ原生花園などが有名です。エゾスカシユリは小清水町の町花にもなっているほか、私の赴任先の泊村の村花にもなっておりました。

 

 短い夏の到来とともに、色鮮やかに賑わう美しい花々を楽しんではいかがでしょうか。

 

 

ワッカ原生花園にて(筆者撮影)

 

<参考文献>
鮫島惇一郎・辻井達一・梅沢俊.新版 北海道の花:北海道大学図書刊行会.1993.375PP
梅沢俊.北海道の高山植物:北海道新聞社.1986.294PP

<参考ホームページ>
“北海道花めぐり・庭めぐり”.北海道.
<http://www.pref.hokkaido.lg.jp/kn/tkn/hana/flower/hs004.html>
“百合のまめ知識”.神奈川県「花の名所」花の豆知識.
<http://kanagawa87.web.fc2.com/index_mame_yuri.html>

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