今年の夏は非常に暑く、日本全国各地で最高気温や連続真夏日の記録更新がありました。連日の報道では、脱水症や熱中症に気をつけるようにと取り上げられることが多かったように感じます。
脱水症や熱中症は、夏場以外の季節や屋内であっても発症する可能性があります。
水分・塩分の定期的な摂取や日差しを遮る帽子をかぶる、休憩は日陰でおこなうといった対策のほか、厚生労働省のホームページには予防・対策についての詳細な記載があります。一度ご覧になり、これからの季節もご注意ください。
脱水症や熱中症のほかにも、長時間の運動をする際には「ハンガーノック」と呼ばれる症状にも注意が必要です。
「ハンガーノック」とは、長時間の運動により極度の低血糖に陥り、動けなくなる状態を指します。軽度の場合は休憩や糖質の補給で回復しますが、重度になると点滴等で血糖値を上げなければ迅速には回復しません。
私はロードバイクが趣味なのですが、ある日の午後に約4時間の走行を終えて帰宅したときのお話をしたいと思います。
脱水症状や熱中症対策として水分の補給や休憩を十分にとっておりましたが、昼食以降は一切のカロリーを摂取しておりませんでした。体力はまだ残っていたのですが、突然足にほとんど力が入らなくなってしまいました。幸いにも自宅へ向かう階段で発症したため大きな影響はありませんでしたが、周囲に補給地点のない場所などで発症したことを考えると恐怖を感じました。
今では長距離の走行時に必ず補給食を携帯し、休憩の際にコンビニが近隣にあれば糖質を摂取するようにして、再発を防止しております。
マラソンや自転車レースなどの長時間耐久競技をする場合に、水分以外に食べ物を補給しているのはこの症状を回避するためだということが実体験として身に染みました。
長距離耐久競技をされる方は脱水症状や熱中症だけではなく、ぜひハンガーノックについても対策をして安全に競技を楽しみましょう。