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2019年02月07日

北海道における河川名の由来

 河川名の由来は様々ありますが、主に地名によるもの、河川の特色を表したもの等が挙げられます。また北海道には、先住民であるアイヌ語が由来となっている河川名も数多く存在しています。その多くが漢字を当てはめているため、北海道民である私でも読めないときがあります。

 ここで河川名の由来として私の出身地である、北海道南部の八雲町を流れる “遊楽部川(ゆうらっぷがわ)”の事例をご紹介します。
 “遊楽部”という漢字から単純にイメージをすると、“楽しい”や“遊ぶ”等の言葉が思い浮かびます。しかし、これらは由来に関係が無く、アイヌ語で“ユー・ラプ”という、“温泉が下る川”といった意味に由来していると言われています。実際に、支流の一つである鉛川の上流には温泉が湧き出しており、八雲温泉が所在しています。

 このように、遊楽部川の場合は、河川の特色を表したアイヌ語が由来であると考えられています。他にも

◯セイヨウベツ川“貝・多くある・川”
◯ペンケルペシュベ川“川上・道・沿って下る・もの”
◯キソンペタヌ川“山・にある川・枝”

等、多数の支流がアイヌ語由来となっています。

 


河川名の由来が記載されている標識(遊楽部川)

 

 流域面積が全国2位、長さが全国3位である石狩川も例外ではありません。アイヌ語の“イ・シカラ・ペツ(非常に曲がりくねった川)”が由来とされています。また、石狩川水系にはヤリキレナイ川という、哀愁漂う名称の河川がありますが、同様に“ヤンケ・ナイ(魚の住まない川)”あるいは“イヤル・キナイ(片割れの川)”に由来していると言われています。

 是非一度、身近な河川の名前の由来を想像してみて下さい。河川の多くは、河川名が記載された標識があります。この標識をよく確認してみると、河川名のみではなく、その由来が記載されている場合があります。由来を調べてみることで、河川の特色や郷土の文化について触れる事が出来るかもしれません。

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