藻場を使って海を楽しむ
自然環境部 海域担当チーム
尾田 崇太朗
前号では藻場に蝟集するウミタナゴという魚類にスポットライトを当てて藻場が魚類に対して良好な生息環境を提供していることをご紹介しました。これまで藻場通信では、何度か藻場と魚類について紹介していますが、両者の密接な関係があることがご理解頂けると思います。
藻場周辺に住み着いた魚類
藻場は海生生物のみが活用しているわけではなく、人間に対しても自然の恩恵を与えてくれます。藻場の役割には「景観や環境学習を提供する場*」があり、その中には釣りやファンダイビングといったレジャー産業も含まれます。実際に、私も仕事で海に潜る機会がありますが、その中で様々な景色や生き物と出会いがあり、ついつい目移りしてしまう場面が多くあります。
遭遇したエチゼンクラゲ
白いエゾバフンウニ(左:通常色 右:白色個体)
ダイビングは藻場の景観や見慣れない生物をありのまま観察することができ、水族館などとは異なった刺激を多く感じられます。読者の皆様も海生生物と一緒に藻場を活用して、非日常を体験してみてはいかがでしょうか。
*出典:水産庁(2021)第3版磯焼け対策ガイドライン
ブルーカーボン、カーボンニュートラル、クレジット、磯焼け、藻場造成、藻場分布、藻場の機能、海生生物、生物多様性、水中ライブカメラ