明けましておめでとうございます、本年もよろしくお願いいたします。
昨年の12月28日に、「河川水辺の国勢調査のための生物リスト」が更新され、平成22年度版となりました。
河川水辺の国勢調査ツール集:http://www3.river.go.jp/system/download.htm
地球上にはまだまだ知られていない生物がたくさんいて、きちんと分類されていないため、色々な生物のリストは結構更新されます。
今まで行くことができなかった地域の調査が進み、新しい種が発見されたり、「この虫はこっちの仲間ではなく、実はあっちの仲間だった」なんてこともよくあるようです。
と同時に、生物の絶滅速度は過去に比べ100~1,000倍早くなっており、1年間に40,000種の生物が絶滅していると言われています。
人々に気づかれる前に絶滅してしまっている生物もたくさんいるんでしょうね。
以前、現地調査で捕ってきた虫をより分けていたときに、「こんなに虫捕ってきて(殺して)、なんか役に立つの?」と聞かれたことがありました。
んで、そのときいたもう1人に、「それは、これから報告書を書く前河次第だよな」と言われました。
昆虫や底生動物は、現地で種まできちんと同定することが難しく、固定して(殺して)室内に持ち帰ることが多いため、生物や自然が好きでこの仕事をしている人たちにとっては、結構悩みどころではないでしょうか。
「調査で犠牲となった彼らをしっかりと生かす仕事をしなくちゃな」なんて、新年改めてではないですが、新しいリストを見ながら思いました。
死後、地獄に落ちても、僕には蜘蛛の糸は降りてこないだろうなぁ・・・
前河 栄二