森林のはたらきには、野生鳥獣の住みかとなる場を提供する、空気中の二酸化炭素を吸収し酸素を供給する、山崩れ・風など自然災害を防ぐとともに大雨などの水を受け止めきれいな水を提供する、レクリエーションや環境教育の場として我々に憩いと潤いを提供するなど多様な機能をもっています。
私が大学時代を過ごしたオホーツク圏では、森林面積が土地総面積の72%を占め、これは全道森林面積の14%にあたります。四季折々の草花と樹木の中での散策では、バードウォッチングが楽しめ、また、運が良ければエゾリスにも出会えるなど、森自体の美しさを堪能することができました。近年、森林内を散策することは、観光・癒し・健康・教育面からも注目が高まってきているところです。
森林の価値を見直し、身近な自然に目を向け、親しむことで、普段なにげなく見過ごしてきた身近な所にきっと新たな気づきがあると思います。生物多様性の損失が危惧されている昨今、その気づきが森林保全活動へとつながり、その地域での生物多様性への配慮も大変重要になってくることでしょう。
「みどり」を次世代に引き継ぐため、みどりに親しみ、つくり育てる活動の輪が広がることを期待します。