昨年に続き「エコ森林」ことエコニクスの森林の担当になりました、経営管理部の杏です。私は普段の業務で山に入ることはめったにないのですが、そんな素人の目線から今年も四季の様子をみなさんにお伝えしていきます。
現地は雲ひとつない青空が広がり風も少なく、夏を思わせる天候でした。
今回の現地入りメンバー
上田:冬登山そしてエコ森林が大好き! 久保田:クマよけグッズは自前!
杏:数少ない現場を楽しみにしつつ、クマに遭わないか不安!
スケジュール
6月8日(火) 9:00 会社発 10:40 林道入口着 10:50 観察開始 14:30 周辺散策 15:50 林道入口発 17:20 会社着
エコ森へ行くための準備
だいたい装備は以下の通りです。冬になるとまた全然違ってきます。
ウェア一式:作業着(つなぎが楽で良いです)、登山靴、帽子、手袋、カッパ
くまよけグッズ:なた、スプレー(※)、鈴、ホイッスル
※スプレーは唐辛子の成分が入っていてなかなか強力、人の居住圏内で持ち歩くのは危険です。
虫よけグッズ:ネット、スプレー その他:地図、カメラ、食糧(非常食など)
現地到着
林道入口に到着。まずは入林届に記入してゲートを開け、林道を走っていくと道の分かれ目に看板(※)があるはずが、ない?!
…と思って側溝を見ると落ちていたので拾い上げ、並べてみました。
※右に行くとエコニクスの森林、左に行くと銀嶺荘があることを示すもの。銀嶺荘というのは、北海道東海大学様の管理のもと運営されている山小屋です。
さて、登山口に着きました。ここから道なき道を登って行きます。
ライブラリ・植物編
左から時計回りに、オオタチツボスミレ、ミヤマエンレイソウ、エゾエンゴサク、サンカヨウ、ヒメゴヨウイチゴ。
カタクリ、最後の一輪?
これは去年咲いていなかったタチカメバソウです。北海道西南部に多いそうですが、エコ森では今がちょうど見頃だったようであちこちで咲いていました。
木が根元から倒れたようす。手前に見えるのはハリギリです。メンバー一同、このトゲトゲに何度も刺さったり引っかかったりして悩まされました(汗)
ホオノキ。葉の間に見えるのは花ではなく、広がる前に葉を包み込んでいた「托葉」というものだそうです。
ライブラリ・動物編
動きが速く半身だけ写ったヘビ。北海道のヘビは5種と限られており、おそらくアオダイショウの成体とのことです。
カタツムリ。
林道の側溝には、エゾアカガエルとエゾサンショウウオの卵があり、エゾアカガエルは孵化したての集団もいました。
シカにとってもここの傾斜はきついのでしょうか?今年も滑った跡があります。
何者かが木をつついた跡。けっこう幹の奥まで入り込んでいます。キツツキかもしれないとのことですが、この写真だけで特定するのは難しいですよね。
エコ森には境界の目印として1~50程度の側点があるようですが、頂上といえる地点はどうやらここ(側点29)のようですね。かつてこのように幹にテープを巻いたり根元に杭を打っていたはずなのですが、現在かなりわかりづらくなっています。私は迷って二度と同じ道を通れないと思います。
観察を終えて
クマの痕跡がまったく無かったのは意外でしたが、正直なところ安心しました。植生については昨年行った時よりも時期が遅かったのもあり、生育が進んでいましたが、森の様子に大きな変化は見られませんでした。
今回、植物や動物の痕跡については写真を持ち帰って専門の社員に見てもらったのですが、種を特定するのにこれでは情報が足りなかったようです。(たとえば、木の幹をつついた跡を見つけたら傷の形状や、その下に木くずが落ちていないかを確認するなど…)次に行く時は、こういった事を意識しながら観察したいです!陸域チームの業務はこの観察よりもずっと厳しいと思いますが、ほんの少しだけ体験できた気がしました。
夏物語へつづく