先日、訪れた北見市周辺の山中では20cmほどの雪積があり、木々の葉が落ち、寒々しい風景が広がっていました。北海道の冬山は人を寄せつけない雰囲気を感じさせます。地面をふと見るとこのような足跡を目撃しました。
足跡は車の轍(わだち)の上にありました。動物たちも踏み固められた歩きやすい場所を好んで移動するようです。2種類の足跡がお分かりいただけますか。小さい足跡はキタキツネですね。手前の大きなものはヒグマの足跡です。
人間の足と比べると一回り大きいことがよくわかります。今年の11月は気温が10℃近くまで上がることもあり、この頃ヒグマはまだ冬眠していないようでした。冬山に入る方はくれぐれも気をつけてください。もし入る場合は熊鈴など音の鳴るものを身につけ、可能であればハンターさんに同行してもらいましょう。
<参考文献>
門崎 允昭(2009)野生動物調査痕跡学図鑑.北海道出版企画センター,北海道,81-148.