エレベーターで、誤って必要のない階数ボタンを押したことは無いでしょうか。私もたまにやってしまいます。同乗者がいたら「すみません、間違えました。」と謝り、申し訳ない気持ちになります。
数年前、もしかしてキャンセルできるのではと思って、試しに階数ボタンをダブルクリックしたところ、ランプが消灯してまさかと驚いた記憶があります。加えて、私のように「キャンセルするとしたらダブルクリックかな」と人間の直感的な行動に則した機能を搭載されたことにも感服しました(行動パターンを予測して設定されたかどうかは定かではありませんが・・・)。メーカー各社のWebページを確認したところ、確かに階数呼び出しをキャンセルする機能が備わっているものがあるようです。
また、エレベーター1基当たりの電力消費量は、条件にもよりますが東北電力が公表している試算条件で計算すると8.6kW/日*1で、1世帯あたりの電力使用量14kW/日*2を少し下回る量です。それでも、全国各地のエレベーターの無駄な動きをなくすと、結構な消費電力を節約することになりますが、それよりも、利用者のイライラや無駄な時間を解消することの方が間接的な経済的効果として役に立っているかもしれません。省エネと言えばこまめに電気を消す、エアコンの設定温度を上げる(あるいは下げる)というのが代表的な例として思い浮かびますが、面倒くさい、暑い(あるいは寒い)のを我慢しなければならないと感じる人がいるかもしれません。これに対して身近な所に快適な暮らしと省エネを両立させる技術があることを改めて実感しました。
ちなみに、イギリスではエレベーターのことをリフト(Lift)と呼びますので、イギリス、オーストラリア、ニュージーランドへご旅行の際には覚えておかれると良いと思います。その際は、我々が1階と呼んでいる地上階がGround Floor、2階がFirst Floor、と表現が異なることもお忘れなく。