蓄養シリーズ Part1
株式会社エコニクス
予測技術室 予測技術グループ 峰 寛明
私達の手元に新鮮な魚が毎日安く手に入るには、毎日安定した量が水揚げされる事が望ましいわけですが、シケが続いて何日も漁に出られなかったり、海況が良くても漁模様が良くなかったりすると、毎日の水揚げの量は大きく変動します。
生産地である漁港付近のどこかで、一時的に魚を飼っておいて時化の日や水揚げ量の少ない日にこの魚を出荷すれば、毎日一定量の魚が供給できるようになります。これを「蓄養」と言います。
漁港は船舶の安全な航行や停泊ができるよう、できるだけ静穏になるように設計されており海況に左右されず魚を飼っておくことができる上に、魚獲物の水揚げに利用されるので、魚獲→ストック→出荷という流れを考えると蓄養を行う上では最も効率の良い場所でもあります。
しかし、漁港内での蓄養は技術的にはまだ多くの問題を抱えており、これをクリアーすることが今後の課題です。