蓄養シリーズ Part4
株式会社エコニクス
予測技術室 予測技術グループ 峰 寛明
採算性のとれる蓄養を行うには、漁港内の限られたスペース内で多くの魚が飼える事が大切です。
魚の飼育量を制限する要素は魚の種類や飼育する条件によって異なりますが、その中で、水中の溶存酸素(DO)濃度はどの魚にとっても重要になってきます。
最近では、飼育条件の下でDOがどのように推移していくかを、数値シミュレーションによって予測する試みも行われています。これによって、事前に飼育できる最大量や、危険な時間帯、必要な海水導入量(前号で紹介)等をあらかた見積もろうというものです。
しかし、数値シミュレーションも万能ではなく、多くの仮定や条件を含んでいますので、出てきた結果が全てではなく、これらの条件と実際に飼う場合の条件とを良く比較した上で判断することが重要です。