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エコニュースVol.077

1999年11月01日

猛禽類シリーズ Part3

翼よ あれが兄弟だ

株式会社エコニクス
 環境技術部 陸域環境グループ 一北 民郎

 ワシとタカの仲間の狩りの方法にはいろいろなタイプがあります。これらは、猛禽類が主に食べている獲物の種類や獲物を採る場所に適応した狩りの方法で行われています。猛禽類は、この狩りの方法やその他の習性に応じて翼の形や構造に特徴がみられます。今回は、狩りの方法のタイプと翼の関係について説明します。

1.主に林間を巧みに速く飛び獲物を追いかけるタイプ
  このタイプは、林内で獲物を追いかけるため、羽ばたきが速くでき推進力がある。短く幅が広く、翼の先が丸くなっています。

2.主に開けた空間の空中で獲物を追いかけるタイプ
  このタイプは、スピードが出やすい先の尖った長くて幅の狭い翼になっています。また、高速での急降下などが行えるように胸の筋肉も発達しています。

3.高空を帆翔して獲物を探すタイプ
  このタイプは、風や気流を利用するため長く幅の広い翼をもつ傾向が多いです。また、斜面を吹き上げる風や空気が温められて生じた上昇気流を巧みに利用することから、このタイプは条件が整うまで飛び立たないことも多いといわれています。

 このようなことは、猛禽類だけでなく他の鳥類についても、様々な生活様式の適応によりいろいろな翼の形をしています。今度、猛禽類を見たときは、これらのこと思い出して翼の形にも注目してみてください。

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