<湿原シリーズ Part7>
株式会社エコニクス
技術顧問 辻井 達一
Econews 200号(平成22年2月1日号)にて、釧路湿原の河川蛇行再生完成のことをお伝えしました。
その通水の現場が2月27日に公開されました。正確には茅沼地区釧路川再蛇行部分です。
この時季は静水部ではしばしば氷結して居て、通水に伴う氷塊が水流を阻害することも考えられたので、少し前からゆっくりと水を流して様子を見ていたのですが、どうやら心配することもありませんでした。水は静かに流れて正に昔の川の姿が取り戻されました。
三十年振りに豊か、ゆったりと流れる川を見るのはなかなか感動的なものです。面白いことに、既に釣り人の姿が見えました。川の環境をいち早く感じ取るのはどうやら釣り人らしい。かなり大型のアメマスやウグイなども揚がるそうです。河川再生の一つのサインとも言えるでしょう。
しかし、これから肝心の湿原への効果のモニタリングが始まります。気の長い“自然再生”の仕事はこれから、と言うわけです。