バイオレメディエーションシリーズ Part1
株式会社エコニクス
企画部 企画グループ 吉澤 香
微生物を利用した技術は、従来から利用されていますが、近年のバイオテクノロジーの発展や環境への関心の高まりの中でバイオレメディエーションが注目されるようになってきました。
バイオレメディエーションは、土壌や地下水などの汚染を微生物により浄化するものですが、処理の考え方として、取り出して処理するEx Situバイオレメディエーションと、その場で処理をするIn Situバイオレメディエーションがあり、それぞれにいくつかの異なる手法があります。後者は、現場の状況を大きく変えずに実施できるという大きな特徴を有しています。
また、手法としては、汚染現場に生息している微生物の中の特定のものを増殖・活性化させることにより汚染の分解・除去を促進させるため、外部から微生物の栄養分や空気などを供給する手法(バイオスティミュレーション)と、優れた分解能を持つ単一の微生物を大量に培養・活性化し、これを汚染現場に注入して汚染を分解・除去させる手法(バイオオーグメンテーション)に大別されます。
現在、これまでほとんど生物分解されないと言われてきた有害物質を分解してくれる微生物についての研究が進められ、将来はこのバイオレメディエーション技術が広がりを見せることが期待されるます。